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失業保険もらった後働かないとだめ?一度もらうと次は何年後?

マネー

失業保険は会社を自己都合や会社都合で離職した場合に、生活の心配をせずに就職活動が行えるよう支援する制度です。

ただし、失業保険の手当を受給するには待期期間や禁止されている行為などがあり、よくわからないと感じている人も多いでしょう。

この記事では失業保険をもらった後に働かないとだめか、自己都合退職の3ヶ月以内に就職するのはNGかなどについて詳しく解説します。

失業保険の不正受給になるケースや、手当を受給中にアルバイトはできるのかなど、これから会社を退職を考えている人に役立つ情報もまとめています。

失業保険もらった後に働かないとだめ?

失業保険をもらった後に働かないと不正受給になるのではないかと心配する人もいますが問題ありません。

「働かない」ではずるい行為のように聞こえますが、職が見つからず結果的に「働けない」場合もあるでしょう。

失業中に就職の意思があり決められた通り就職活動を行っていれば、失業保険を受給後に働かなくても不正をしたことにはなりません。

失業保険手当の不正受給となるケース

以下の状況になったときに正しく申告しないで失業保険手当を受け取ると不正受給となります。

  1. パートやアルバイト、日々雇用などの臨時的な仕事をしたとき
  2. 自営業を始めたとき(準備期間を含む)
  3. 就職が決まったとき(試用期間や研修期間を含む)
  4. 内職や手伝いをしたとき
  5. 会社役員に就任したとき(報酬の有無は関係ない)
  6. 健康保険による傷病手当金や労災保険による休業補償給付などの支給を受けたとき、または受けようとしたとき
  7. 求職活動をしていないのに虚偽の求職活動実績を報告したとき

失業認定申告書にはありのままの状況を記載することが必要です。

その際、収入がある無しは関係がないため、うっかり不正受給をしないよう気をつける必要があります。

銀行口座がバレる理由は?源泉徴収票?

厚生労働省のホームページには以下の方法で不正受給がバレることが記載されています。

不正受給をした場合は必ず発見されます。
・コンピュータによる発見
・安定所の事業所調査や家庭訪問などによる発見
・関係官庁との連携による発見
・投書や電話などの通報による発見 引用元:厚生労働省-不正受給について(事例等)|大阪労働局

ハローワークは個人の銀行口座を内容を直接チェックすることはできませんが、事業所調査により個人に紐づけられたマイナンバーの税金の流れから失業保険の不正受給が発覚することがあります。

また、雇用先から源泉徴収されている場合、ハローワークと税務署の連携で税務署で管理されている源泉徴収票を調査されて不正受給がバレます。

隠れてアルバイトなどの仕事をしても必ずバレると考えるべきでしょう。

個人事業主になってもバレない?

個人事業主が失業保険手当を不正受給した場合も必ずバレます。

前提として、会社を退職して個人事業主になった人は準備期間など無給の期間を含めて失業保険手当は受給できません。

会社勤めをしていなければバレないと思う人もいるかもしれませんが、ハローワークの調査などで個人事業主といえど不正受給は必ず発見されます。

メルカリがバレたらまずい?

メルカリがバレた場合、失業保険の不正受給となるかどうかはメルカリの使用方法によって判断されます。

メルカリで継続的に品物を仕入れ、それを販売した場合は申告をしないと失業保険の不正受給とみなされます。

実際にハローワークで質問をした人の口コミもありました。

失業保険について 失業保険受給中にメルカリで販売して得た収入(5,000円程) ですが,不正になるかハロワで聞いたら継続的に売ってたらダメとのことでした。引用元:Yahoo!知恵袋-失業保険について失業保険受給中にメルカリで販売して得た収入(5,000円程)で…

家にあった不用品を一時的にメルカリで販売した場合は申告の必要はないでしょう。

失業保険もらい終わったら?その後の手続き

就職ができないまま失業保険をもらい終わったら、その後の手続きはどのようなものがあるかケース別に紹介します。

順番にチェックしていきます。

国民健康保険or扶養

失業期間中に国民健康保険に加入していた人は、失業保険手当をもらい終わった後にも国民健康保険を継続する場合は特に申請は必要ありません。

失業保険手当をもらい終わったら、扶養に入ることも一つの手段です。

扶養に入ることで、国民健康保険や国民年金の保険料負担が軽減されます。

会社に「被扶養者異動届」と「被扶養者調書」、ハローワークが発行する「雇用保険受給資格者証」に支給終了のスタンプが押されたものを提出しましょう。

年金受給の手続きは必要?

失業保険の給付を受けている間は老齢厚生年金は全額支給停止になります。

失業保険手当をもらい終わったら翌月には老齢厚生年金の給付が自動で再開するため、受給者が行う手続きはありません。

失業保険満額受給後に無職の場合|手続きは必要?

失業保険の手当を満額受給後に無職の場合、手続きは必要ありません。

失業保険の給付日数がゼロになり、無職の場合でも失業保険手当をもらうことはできませんが、引き続きハローワークで就職活動を行うことはできます。

失業保険を一度もらうと次は何年後?

失業保険手当を受給できるのは「過去2年間に12か月以上雇用保険の加入」をしていることが条件になっています。

したがって、一度失業保険をもらうと次は何年後にもらえるかの答えは「新たな会社に就職してから1年後に会社を退職した場合です。

失業手当はいつまでもらえる?何回まで?

失業手当を受給できる期間は離職日の翌日から最長1年間と、いつまでに受給するのかが決められています。

雇用保険(基本手当)を受給できる期間は、原則として離職日の翌日から1年間(短期雇用特例被保険者は、離職日の翌日から6か月間)となります。 この期間内の失業の状態にある日(受給手続き後の日に限ります)について、所定給付日数を限度として支給を受けることができます。引用元:厚生労働省-Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)…

失業保険の手続きが遅れ、給付日数分の受給が終わらなかった場合でも、1年以上は受給できないため受給手続きが遅くならないようにしましょう。

失業保険手当をもらえる条件

失業保険手当をもらえる条件は、自己都合退職か会社都合退職なのかで異なり、勤続年数や年齢などによって受給できる日数も細かく分かれています。

自己都合退職

自己都合退職の場合、失業保険手当を受給するには、退職前の2年間で12か月以上の雇用保険の加入していることが条件です。

また、受給日数は雇用保険の被保険者になっている期間によって90日~150日までに設定されています。

雇用保険被保険者期間 受給期間
1年未満 90日
1年以上5年未満 90日
5年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

離職後7日間の待機期間に加えて、2ヶ月間の給付制限期間が設けられているため、給与の支払いがなくなってすぐには失業保険手当を受給できないことは覚えておきましょう。

会社都合退職

会社都合退職(会社の倒産や解雇など)の場合、失業保険手当の受給要件は自己都合退職よりも条件が優遇されており、退職前の1年間で6ヶ月間雇用保険に加入していると受給できます。

雇用保険被保険者期間 30歳未満 30歳以上
35歳未満
35歳以上
40歳未満
40歳以上
60歳未満
60歳以上
65歳未満
1年未満 90日 90日 90日 90日 90日
1年以上5年未満 90日 120日 150日 180日 150日
5年以上10年未満 120日 180日 180日 240日 180日
10年以上20年未満 180日 210日 240日 270日 210日
20年以上 240日 270日 330日 240日

会社都合退職の場合は、自己都合退職のときに設けられていた2ヶ月間の給付制限期間がないため、待期期間の7日間が過ぎれば失業保険の給付が開始されます。

失業保険手当をもらえない人

失業保険手当は雇用保険の被保険者に一定期間なっていれば全ての人がもらえるものではなく、以下の条件に当てはまる人はもらえないため注意が必要です。

順にチェックしていきます。

働く気がない・すぐ働けない場合

働く気がない・すぐに働けない場合は失業保険はもらえません。

失業保険手当は、失業者が次の仕事を見つけるまでに生活の不安を感じずに就職活動をできるよう支援する目的で給付されるものだからです。

失業保険手当の給付を受けるには定期的に就職活動をする意思と就職できる能力が必要なため、就職活動を行わない人には失業保険手当は給付されません。

健康状況の悪化や妊娠など、身体的・精神的に一時的に就職する能力がなくなりすぐに働けない場合ももらえませんが、失業保険の延長の申請をすれば体調が回復したときから失業保険手当をもらえます。

次の仕事が決まっている場合

失業保険の手続きよりの前に次の仕事が決まっている場合は、失業保険手当はもらえません。

それは手続きする時点ですでに「失業」している状態ではないため受給資格がないためで、入社日が数か月先であっても内定している状態では受給資格がありません。

なお、失業保険手当を給付中に次の仕事が決まった場合は、入社日の前日までは手当をもらえます。

失業保険の自己都合退職後3ヶ月以内に就職するとNG?

自己都合退職の場合、待期期間の7日間と給付制限期間が2ヶ月間(条件によっては3ヶ月)が設けられています。

給付が開始されるまでの期間に就職すると失業保険手当はもらえなくなります。

ただし、就職のため失業保険手当がもらえなくなった場合でも、一定の条件を満たすと「再就職手当」をもらえることがあります。

雇用保険(基本手当)の所定給付日数の3分の1以上の支給日数を残して、安定した職業に就き、支給要件を全て満たした場合に、再就職手当が支給されます。… 引用元:厚生労働省-Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)…

再就職手当の受給にも細かく条件が設けられているため、気になる人はチェックしましょう。

失業保険と生活保護は同時受給できる?

失業保険と生活保護の同時受給はできません。

厚生労働省は生活保護の制度を以下のように位置づけています。

資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度です。引用元:厚生労働省-生活保護制度 |厚生労働省

「資産や能力等すべてを活用」には年金や手当など他の制度で給付も含まれるため、失業保険手当の受給が可能な人は生活保護を同時受給することはできません。

ただし、失業保険手当が生活保護の金額に満たない場合は、差額が生活保護から受給できる例外もあります。

失業保険の求職・就職活動はふりでもOK?

失業保険は求職・就職活動が「ふり」であっても手当をもらうことができます。

心の中で本当は就職する意思がなくても、それを他者が「本気で就職活動しているか・ふりなのか」判断することはできません。

失業認定機関の中で、最低2回の求職活動の実績があれば失業認定が受けられ、手当を受給することができます。

気持ちの部分はどうであれ、就職活動は必ず行わなければなりませんね。

就職活動をしていないのにしたふりは不正受給になるため絶対にしてはいけません。

失業保険手当の求職活動実績|もらいきるコツは?

失業保険手当の求職活動実績と認められるのは以下のものがあります。

  1. 求人へ応募する
  2. ハローワークが開催する就職相談やセミナーに参加する
  3. 再就職に関係がある資格試験を受験する など

求職活動を正しく行い、期間満了まで失業保険をもらいきるコツは転職サイトを使った求職活動です。

ハローワークでは対人での就職相談になり、どうしても早期に就職することを促される傾向がありますが、転職サイトでは自分のペースで活動を進めることができます。

転職サイトを使った求職活動は、失業保険手当を受給期間満了までもらいつつ、じっくり求職活動をしたい人にはおすすめの方法です。

失業保険の条件|アルバイトで損しないのはいくらまで?

失業保険の申請後7日間の待期期間中はアルバイトはできませんが、その後は一定の条件の範囲内であればアルバイトは可能です。

アルバイトをしたい人は以下の条件の範囲内であるか確認しておきましょう。

  1. 1日の勤務時間は4時間以内、1週間の勤務時間は20時間以内にする
  2. 勤務日数の合計は31日未満にする
  3. 報酬は失業保険手当の受給額の80%以下にする

1週間に20時間以上、勤務日数の合計が31日以上となるとアルバイトでも雇用保険に加入することになり、就職したとみなされ、失業保険手当を受給できなくなるので注意が必要です。

受給中のバイトはバレる?日雇いはバレない?

失業保険手当の受給中にバイトをして、それをハローワークに報告していなくても必ずバレます。

勤務先で雇用保険に加入すればハローワークからの照合で必ずバレますし、日雇い労働で雇用保険には加入していなくても提出していたマイナンバーの情報がきっかけでバレることもあります。

失業保険手当の受給中はたとえボランティアであっても働いた(手伝った)場合はハローワークへの申告が必要です。

雇われ方でバレない方法はありませんので正直に申告しましょう。

失業保険の待機時間7日間の数え方

失業保険の待機期間の数え方は、失業保険の申請日(受給資格決定日)から7日間です。

待機期間中はアルバイトなど働くことができませんが、もしも働いてしまった場合はその日数分待期期間が延長されることとなります。

待期期間が延長されると失業認定日も後ろにずれてしまい、失業手当の受給日も遅くなってしまいます。

少しでも早く失業保険手当を受け取りたい場合は、待機期間中にアルバイトなどの就労とみなされることはしないことが得策でしょう。

まとめ

失業保険は離職したときに金銭的な不安を軽減してくれる心強い制度です。

知らぬうちに不正受給につながる行為を行わないよう、利用する場合はあらかじめやってはいけないことを確認してから申請を行うと安心ですね。

また申請が遅れると受給開始日も先延ばしになってしまうため、できるだけ早く失業保険手当の給付を望む人は離職後すみやかに申請するようにしましょう。

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